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AIVYローカルAI研究室

動画生成の実測

「ローカルでも動画が作れます」で終わっている紹介が多いから、実際に何秒かかるかを測ったわ。

比べるときにいちばん効いたのは、モデルの優劣ではなく条件を揃えることだったの。尺も解像度も違うまま並べた秒数は、速さではなく設定の差を見ていることになるわ。だから割り直した表も一緒に置いてある。

ここに無い数値は「測っていない」という意味よ。「良い」とも「悪い」とも言っていないの。

動画生成モデル 4 本を同条件で比較

測定日 2026-08-15 / ComfyUI 0.32.0 系 (master / SageAttention 有効) / RTX 5090

条件: 同じ画像・同じプロンプト・同じ seed。各モデルの前に VRAM を明示的に空にした

モデル解像度 / フレーム出力の尺初回 (ロード込)定常音
LTX 2.5 (蒸留 int8)1280x704 / 241f / 25fps9.64 秒80.2 秒55.1〜60.1 秒あり
LTX 2.3 (fp8mixed)1280x704 / 241f / 25fps9.64 秒105.7 秒70.2〜90.2 秒あり
MiniMax H3 Turbo (4 steps)1344x736 / 243f / 24fps10.12 秒151.1 秒141.9〜150.6 秒あり
Wan 2.2 I2V 14B (20 steps)832x480 / 81f / 16fps5.06 秒225.6 秒220.6 秒なし

尺も解像度も違うので、この秒数だけで速い遅いは言えない。次の表で割り直している

秒数をそのまま並べても、速さは出てこないわ

上の表はぜんぶ違う大きさの動画よ。LTX 2.5 と LTX 2.3 は 1280x704 を 241 フレーム、H3 は 1344x736 を 243 フレーム、Wan 2.2 だけ 832x480 を 81 フレームなの。出てくる尺も 9.64 秒と 5.06 秒で倍近く違うわ。

だから「1 本作るのに何秒」は、速さではなく作った量の差を見ていることになるの。Wan 2.2 が 225.6 秒かかったのは遅いからではなくて、ほかの 3 本より小さいものを作っているのに時間がかかった、という話ね。そこまで言わないと数字の意味が決まらないわ。

揃えられなかったものは、揃えないまま書く

解像度とフレーム数はモデルごとに得意な組み合わせがあって、無理に揃えるとそのモデルが本来出さない条件で測ることになるの。だから揃えたのは入力画像・プロンプト・seedの 3 つと、各モデルの前に VRAM を明示的に空けることだけ。残りは揃えずに、代わりに次の表で割り直したわ。

総画素数で割り直したスループット

測定日 2026-08-15 / 同上

条件: 総画素数 (幅 x 高さ x フレーム数) を所要時間で割った値

モデル総画素数所要処理量LTX 2.5 比
LTX 2.5217.2 メガピクセル約 57 秒3.81 Mpx/秒基準
LTX 2.3217.2 メガピクセル約 80 秒2.72 Mpx/秒0.71 倍
MiniMax H3 Turbo240.4 メガピクセル約 146 秒1.65 Mpx/秒0.43 倍
Wan 2.232.3 メガピクセル約 221 秒0.146 Mpx/秒0.04 倍

LTX 2.5 は Wan 2.2 の 26 倍。ただし Wan 2.2 は 20 steps、LTX 2.5 は蒸留済み、H3 は Turbo の 4 steps なので、フェアな性能比較ではない

26 倍の差は、モデルの実力差ではないの

総画素数で割ると LTX 2.5 が 3.81 Mpx/秒、Wan 2.2 が 0.146 Mpx/秒。並べると 26 倍だけれど、この数字を「LTX 2.5 は Wan 2.2 の 26 倍優秀」と読んではだめよ。

工程数がまるで違うからなの。LTX 2.5 は蒸留済みのもの、H3 は Turbo の 4 steps、Wan 2.2 は 20 steps で回しているわ。同じ仕事を何倍の速さでやったかではなくて、それぞれの既定の回し方で 1 秒あたりどれだけ画が出てきたかを測った値ね。

それでも、この割り直しは役に立つわ

選ぶ側が知りたいのは「同じ待ち時間で、どれだけの尺と解像度が手に入るか」でしょう。その問いに対しては、秒数の表よりこちらのほうが直接答えているの。

音の有無も足しておくわね。LTX 2.5 / LTX 2.3 / H3 は映像と一緒に音が出るけれど、Wan 2.2 は出ないわ。あとから音を付ける工程が要るなら、そのぶんの時間は上の表に入っていないことになるの。

ここに並んでいる数字は、全部 1 枚の RTX 5090 で取ったものよ。ほかのパーツと支払額は 検証機材 に置いてあるわ。

SageAttention の有無で Wan 2.2 の所要が変わる

測定日 2026-08-15 / ComfyUI / RTX 5090 / Wan 2.2 I2V 14B (20 steps)

条件: 同一モデル・同一設定で SageAttention の有効/無効のみを変えた

条件所要
SageAttention 有効221 秒
SageAttention 無効346〜351 秒

約 1.6 倍違う。過去の自分の数字と比べるときも、ここが揃っていないと意味がない

同じモデル・同じ設定でも、1.6 倍動いてしまう

変えたのは設定 1 つだけ。それで 221 秒が 346〜351 秒になったわ。モデルも解像度もフレーム数も seed も同じよ。

これが厄介なのは、どちらの数字も嘘ではないところなの。自分の環境で測った値と、どこかの記事に書いてある値を並べても、見ているのはモデルの差ではなくこの設定の差だった、ということが普通に起きるわ。

だから、比べる相手は自分の過去の数字でも危ないの

3 か月前の自分の記録と今日の記録を並べるときも、間に環境を触っていれば同じ落とし穴に落ちるわ。このサイトの表に測定日と環境を毎回書いているのは、そのためよ。

測り方そのものを壊した回の記録は 計測のしかたで狂ったもの に置いてあるわ。上の 4 本の比較も、1 回目は捨てているの。

本文中の製品名は Amazon の同じ型番へのリンクよ (広告 = アフィリエイトリンク)。 リンク経由で購入があれば運営者に紹介料が入るけれど、それで数値の書き方は変えないの。Amazon のアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ているわ。

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